工具の移動を絶対座標を使って移動するか、相対座標を使って移動するかを指定します。
工具の移動方法には２種類あって、この座標に移動しなさい（絶対座標）という方法と、今いる位置から幾つ移動しなさい（相対座標）という方法があります。
これを使い分けるのがＧ９０とＧ９１です。
Ｇ９０【絶対座標指定】
絶対座標とは現在使用している座標系の固定の座標のことです。
Ｇ５４を選択している場合は、Ｇ５４のワーク原点（Ｘ０，Ｙ０，Ｚ０）を基準とした座標を指定します。
例
現在の工具位置が[X30.0,Y10.0]とします。
ここから[X0,Y0]の位置に移動させたい場合は
G90 G00(G01) X0 Y0
と指令すれば [X0,Y0] の位置へ移動します。
単純に行きたい座標の位置をそのまま指令すればいいだけです。
Ｇ９１【相対座標指定】
相対座標指定とは、絶対座標指定と異なり移動距離を指令します。
今いる位置から＋(－)方向に幾つ移動するかを指令すると、その方向へ指令した距離だけ移動します。
例
現在の工具位置が[X30.0,Y10.0]とします。
ここから[X0,Y0]の位置に移動させたい場合は
G91 G00(G01) X-30.0 Y-10.0
と指令すれば [X0,Y0] の位置へ移動します。
[X30.0,Y10.0] の位置から[X0,Y0]の位置は両方とも( － )方向になるので
移動距離の符号は( － )になります。
