座標系(G54-G59)の説明
今回は座標系の説明です。
機械座標とワーク座標の関係の説明で最後に少しだけ出てきました。
座標系とは?
CNCフライスには、G54-G59迄の6個の座標系があります。
座標系といっても3次元的な座標軸があるわけではありません。
ワーク座標(加工原点)にしたい位置の、機械座標の値を記憶する為の変数(値を格納する容れ物)ですね。
加工原点にしたい機械座標が
[X50.0 Y20.0 Z-30.0]
だった場合、この座標がG54に格納されます。
プログラム中で、G54と指令すると機械はG54に格納された機械座標の位置を
[X0、Y0、Z0]
の位置と仮定して移動するようになります。
通常使用では、G54を使用して加工を行います。
他の座標系は、どういった時に使用するかというと、材料を複数セットして加工加工する場合などに使用します。
図のように、材料を2つセットしても座標系をあらかじめ別々に登録しておけば、一度に2つの材料を加工出来ます。
小型CNCフライスでは普通、一度に装着できる刃物は1本だけですので、G54以外あまり使うことはないと思います。
G53は、機械座標を使うという指令です。
使用例
1:G54 (G54のワーク座標を使うと宣言)
2:G00 X0 Y0
3:Z10.0
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実際の加工
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100:G91 G28 Z0 (Z軸原点復帰)
101:G55 (2つ目の材料G55のワーク座標を使用)
102:G00 X0 Y0
103:Z10.0
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実際の加工
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